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転換社債について その1 12月4日

転換社債については、当ブログでは何度も話題にして来ました
今回は来年に償還期限が来る、2023年償還転換社債に対して、権利者側とSBIHD側にとってどうなのかを比較してみました
そしてこれに絡んでの自社株買いの可能性についても考えてみました

まず、2023年償還の転換社債について発行条件を整理します
●発行決議日 2018年8月28日
●社債の総額 500億円及び代替新株予約権付社債券に係る本社債額面金額合計額を合計した額
金利 0% (ゼロクーポン)
●社債の払込金額 本社債額面金額の104.5% (社債発行会社がSBIに支払う金額)
(各本社債の額面金額10,000,000円)
●新株予約権付社債の発行価格(募集価格) 本社債額面金額の107.0% 
(投資家の負担金額=償還時の金額より多い)

●転換価額(発行時) 3,508円 現在の転換価額 3,343円
新株予約権を行使することができる期間 2018年9月27日から2023年8月30日
償還期限 2023年9月13日

2023年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の 発行条件等の決定に関するお知らせ
2018年8月28日
https://www.sbigroup.co.jp/news/2018/0828_11223.html

ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の転換価額の調整に関するお知らせ
https://tyn-imarket.com/pdf/2022/6/29/140120220629590904

この転換社債を投資家側とSBIHD側から見て転換又は償還した場合についての比較表です

1012.4.png

転換価格に到達しないで額面価格で償還された場合

転換社債権利者(投資家側)
・CB購入価格は額面の107%で購入している投資家は実質的には7%の損失となる

SBIHD側
・額面総額の500億円の資金が必要(財務キャッシュフローの減少)・・・転換の場合は資金は必要ない(資本金の増加)
・実質的には4.5%の利益が発生が株式転換よりはメリットは少ない

株式転換の場合
投資家側
・転換価格で売却した場合は償還は損益は同じ・・・額面を転換価格で割った株数が転換される
・転換価格以上で売却した場合は転換価格と売却価格の差が損益
・期末配当の権利確定期限前に転換すれば期末配当が貰える

現在の株価は転換価格よりはるかに低い水準で低迷しているが、投資家側、SBIHD側双方ともに償還ではなく、転換が望ましいはずである
投資家は機関投資家なのでこの状態の株価では放置して置かないはずであるので、過去の例から見ても、いずれは株価を上げて来ると小生は思っているのだが、さて?

今後の株価の展開と自社株買いの可能性についての小生の見解は別途書きたいと思います


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